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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第5章 眼差しのテンプテーション
掌を離され漸く自由に呼吸が出来るが、日比野に顎を掴まれた途端にキスの事が蘇り、美名の本能が危険を叫ぶ。
「ひ……人を呼びます」
「私は、まだ何もしていませんよ?」
「……だ、だってこの間もっ……」
美名は言いかけるが絶句してしまう。
日比野の鋭さの中に強烈な色気を含んだ眼差しに、何故かそれ以上何も言えなくなってしまった。
彼の指が顎から首筋に降り、美名の髪を一筋摘まみ弄び、美名が目を瞑り怯えた様に身体を縮ませると、彼は優しく言った。
「怖がらせてしまって申し訳ありません……余りにも貴女が可愛らしくて、意地悪したくなりました」
「……なっ……なっなっ」
美名は真っ赤になり震えて彼を睨み付ける。
日比野は首を傾げ笑った。
「ふふ……怒るお顔も、やはり可愛らしいですね」