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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第5章 眼差しのテンプテーション
「も……もうっ……桃子がした事の仕返しですかっ!?あの子の無礼は心からお詫びします……で、でもこんな――」
美名が噛み付くように怒るが、日比野は優雅な笑みでサラリとかわした。
「それとこれは関係ありませんよ」
「……っ」
「まあ、でも、先程濡らされたスーツはオーダーの一点物です……ですが、私が貴女にした悪戯とで、おあいこ、という事にしましょうか」
「――っ」
顔を青くしたり赤くしたり、真っ白になったりする美名を見て彼は腹を抱えて笑った。
「ハハハ……本当に、可愛らしい……さぞかし、綾波様は貴女を大切にしているでしょうね……」
綾波の名前を出され、美名は先程とは明らかに違う鮮やかな朱で頬を染め、微かに口元が笑い、日比野に言う。
「そ……そうです。剛さんと私は……け、結婚するんだもの……」