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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第6章 リトルプリンセスとプリンスの憂い
弱気な瞳の底には綾波へ対する甘えの色が僅かに沈んでいる。三広はかつて綾波に身も心もさらけ出していたのだ。その頃の感情が甦ったのだろうか。
綾波もまたそんな彼の甘えや依頼心を感じ取り、ほんの少しの苛立ちを覚えるが、美名に出会ってから封印していた三広との肉欲の記憶が生々しく過り、不意に身体が熱を持つ。
三広はそれを見抜いたかの様に微かに口の端を上げ、シャツの胸元を掴む綾波の長い指につつ、と触れた。
その瞬間綾波は総毛立ち、三広から目を逸らそうとするが、三広の細い両腕が頭を掴みグイと引き寄せて二人の額と額がぶつかる。
唇が触れ合う一歩手前で視線を絡ませ合い、三広の指が綾波の背中を薄いシャツの上からなぞると、綾波もいつしか彼の首筋に吸い付いていた。