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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第6章 リトルプリンセスとプリンスの憂い
桃子が躊躇いの色を瞳に浮かべたと同時に店内から黄色い叫びが聞こえ、一気に周囲の女性達が騒ぎだした。
「プリキーの由清君と真理だわ――!」
「スゴーイ!本物――!」
「由清さーん!」
「真理――っ」
「キャア――」
由清は華やかな笑みを浮かべると、真理の背中を思い切り突き飛ばした。
「お――っ?っとととと――っ」
真理の大きな身体がバランスを崩し、何人かが驚き避けて空間が出来た瞬間、由清は桃子の手を強引に引っ張り走り出した。
桃子は目を円丸くしながら必死に由清に付いていく。
真理も二人に付いて全力疾走した。
「キャー!由清君まって――!」
「由清さま――っ」
「真理――っ!」
キャラメイトを出て通りを走るが、まだ何人かの女性が追ってきている。