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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第1章 プロローグ
彼女が柔らかく笑った瞬間、瞳から涙が溢れた。
――約束して……私の側から、離れないって……
――当たり前だろう……そう言うお前こそ、離れて行くなよ?
――私が剛さんから離れるわけないじゃない……
彼女は、綾波の胸に頭を預け甘える様に鼻を擦り付けた。
綾波はその長い髪を指で掬い、口付けた。
――次の……俺達の誕生日に……式を、挙げよう。
海鳥達が一斉に啼き、波の上を旋回した。
――うん……うん……絶対だよ?……うわあ……楽しみ……忙しくなるね!……剛さんも、一緒に考えてよ?
――何を考えるんだ?
――もうっ!式を挙げるって、色々な事を決めなきゃならないのよ!
――ああ……成る程な。
――大丈夫なの~?そんなんで、私のダ……ダンナ様に、な、なれるのかしらっ?
美名は真っ赤に頬を染める。猛烈にいとおしくなり、彼女を抱き上げ、砂浜を走り出した。