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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第3章 躾られたBEAST
「失礼いたします……主任の日比野と申します……」
折り目正しい気配がドアの向こうからうした。その良く通る声に、柳は安堵したように表情をほんの少し崩す。
「あ……そ、その上司です……」
柳はドアを開けて、日比野という男に頭を下げた。
年齢は綾波よりも少し上だろうか。上品な物腰に、柔らかさをまとった笑顔。しかもそれが作られた表情には見えない。
彼のもとよりの性質なのか、職業上で身に付いたのかは分からないがーー誰もが彼を『イケメンな優しいビジネスマン風』と言うのではないか。
日比野は、ゆったりとした笑みを柳に向けた。綾波に向き直り、お手本の様なお辞儀をして名刺を渡す。
「この度は、大変失礼を致しました。ウエディングコンサルティングチーム主任の、日比野と申します」