この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第3章 躾られたBEAST
「美名!」
その声に、手を握り締められる感触に、ハッと瞼を開ける。綾波の顔が目の前にあった。
溺れかけた子供の様に綾波の身体にすがり付くと、彼のしなやかな腕に抱きしめられる。
「怖い夢でも見たか?」
「剛さん……剛さっ……」
甘く低い声は胸に染み渡り、美名は涙ぐみ彼の名前を呼んだ。
――怖かった。夢で本当に良かった。
綾波は、むずがる子供をあやす様に美名の髪や頬を撫でる。
「相当疲れたんだな……悪かったな……無理をさせたのは俺だ」
美名は、首を振り――違う、と言おうとした。
貴方のせいじゃない。私がこんなに今、震えているのは……不安なのは……