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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第3章 躾られたBEAST
『君は美しい……』
低いささやきが蘇り、ぞくりという寒気が走った。
あの時の彼と、今現れた彼は別人なのだろうか?それともあれは夢なのでは?そう疑ってしまうほどに、信じられない。
不意に、手首に小さな痛みが走る。
いつのまにか美名はマットレスに沈んでいた。
綾波が、美名の手首を強く掴み鋭い目でみつめている。
こんな彼は久しぶりに見る。美名の胸がズクリと疼いた。
綾波は、顔を歪め美名の手首から手を離す。
「悪い……乱暴にしたな……」
綾波は、長い指で美名の頬に触れた。
「……お前、日比野さんが気になるのか」
「――!」
美名の心臓が跳ね上がり、ドクドクと音を立て始める。