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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第4章 マリッジブルー・プリンセス
綾波は、そんな美名を見て頬を緩めた。人形を指差し店員に言う。
「あれが、欲しいんだが」
「一回五百円になります」
「むむ?売り物とは違うのか?」
店員は、クジの箱を出し、引くように勧めた。
いつの間にか美名が横で両手を組み祈っている。
綾波はクスリと笑い腕捲りし、息を吐くと箱の中へ右手を入れ、軽く掻き回し一枚紙を掴んで手を引き抜いた。
店員がハサミで糊の部分を切り取り開くと「あっ」と声を上げる。小さなベルをカランカランと鳴らした。
「おめでとうございます――!ラストワン賞出ました――!」
綾波はドヤ顔で美名にピースしてみせる。
「えっ……当てたの――!すごーい!」
美名は店員からバニッぴーを受け取り跳び跳ねた。