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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第4章 マリッジブルー・プリンセス
「ありがとう剛さん……凄く嬉しい……!」
綾波は無邪気に喜ぶ美名の耳元にそっと囁く。
「一発で当たるとは幸先がいいな……この勢いで……赤ん坊も出来るかも知れんな」
「――!」
美名は真っ赤になり、綾波の背中をバシバシ叩く。
彼は屈託無く笑った。
その笑顔に美名の胸がキュンと鳴る。
彼は、以前と少し変わった様な気がする。
出逢った時の様な、何処か張り詰めた鋭さや、時折見せる寂しい表情をする事が無くなった。
柔らかく、包む様な優しさをその眼差しから感じる。
美名が喜ぶ事を先回りして用意してくれたり、美名が悲しむ事のない様に、今まで以上に心を砕いてくれているのが分かる。