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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第4章 マリッジブルー・プリンセス
綾波は、端正な唇を歪めた。拳を握り締め壁を殴り付けたい衝動に駆られたが、自身の手を拳に充て深呼吸して気を逃そうとする。
先程までは冷静だった。なのにいまは、理屈、理性を全く無視したどす黒い感情が暴走している。
日比野が花嫁姿の美名を組み敷き、身体を開き犯す映像が浮かぶ。憤怒しながらも、甘く喘ぐ美名の姿を思い浮かべ烈しく欲情する自分が居た。
(俺は……馬鹿か……!どこまで辛抱がないんだ……!)
眠る美名の苦悶の表情は既に和らいで穏やかな寝息を立てていたが、綾波の目覚めた欲望は収まりそうにない。
「――くっ……」
髪を掻きむしり美名から背を向け鎮めようとするが、彼女の小さな呟きが綾波を振り向かせた。
「つよ……しさ……」