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eyes to me~私を見てsecond―愛は無敵―
第4章 マリッジブルー・プリンセス
「あれ?」
バッグを探ってもクローゼットを開けても、着る服が何もない。
下着の一枚さえも。
「な、なんで!?」
美名は焦りながら先程まで着ていた服を捜す。
いつもなら綾波が畳んでベッドの脇に置いてあるのだが、今日に限ってはそのパターンではなかった。
困惑しながらバニッぴーを胸に抱き、ベッドの上に再び座る。当然、気持ちが落ち着かない。
綾波の瞳の色が頭から離れなかった。
静かな蒼い焔がその中に見えた気がする。
(それに……日比野さんの事を呼び捨てしてた……)
心配する様な事はしない、と彼は言っていたが、この状況で"心配するな"という言葉は説得力がない。