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あたしに全部見せなさいっ!~大学編~
第4章 サークル見学にご用心!
よく意味がわからないらしく、柚留はおうむ返しする。
「そう、彼女がどーんな趣味を持ってるかってこと、よーく勉強して、理解してあげようとするのも彼氏の役割なのよ。たとえ理解できなくても、ド変態な趣味についていけなくても、引いてなんぼな心持ちで……っ」
「……いや、勉強も何も柚留あたしの趣味知ってるし。あたしの漫画読んだり、エロ絵見たり、一緒に売り子もしてくれたじゃん」
今さら何を新しく学ぶことかあろうか。
「まあ、それもそうね。ってわけで、また明日ー」
詩織はあっさりと、柚留から身を引きあたしたちに軽く片手を振って、さわやかに去っていく。
あたしと柚留も手を振って詩織を見送ってから、再び漫研サークルのドアに向き直った。
「……僕も行くの?」
「行きたいって言ってたのに」
まあ、ボーイズラブ専門て知らなかったからだろうけど。
一人だとちょっと緊張するし、柚留を飲みサーやりサーから守るため、逃がしませんっ。
「ほら、行くのっ」
「……はーい」
観念したように頷く柚留。
あたしがドアに手をかけた瞬間、不安げな顔で柚留が言ってきた。
「……なんか僕、嫌な予感がする」