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第4章 サークル見学にご用心！

　詩織の言葉に対する危機感もあった。大学は、肉食女子がいっぱいっていう話だ。柚留の性格じゃ、ころっと騙されて飲みサーとかに連れてかれて、酔わされてお持ち帰りされちゃう可能性だって十二分にある。
　そんなことになったらって考えると、柚留の周りに対する態度にも、自然とあたしの怒りの矛先が向いてしまう。
　柚留がもっとしっかりしてれば、こんなに不安になんないのにっ。って。

「……僕、へらへらなんてしてないもん。嫌だったもん、女の子みたいって言われるの」

　いつもすぐに折れて謝ってくる柚留が、珍しく食い下がる。
　それがさらに、あたしのイライラに拍車をかける。

「……本当に？　そんなこと言って、本当は年上の女の子たちにちやほやされて、嬉しかったんじゃないのっ？　可愛い可愛い言われて、まんざらでもなかったんじゃないのっ？　だから拒まなかったんでしょ？　大学は、綺麗な女の人いっぱいいるもんねっ！　さぞ新鮮で楽しいことでしょーよっ！」