この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あたしに全部見せなさいっ!~大学編~
第5章 激情のお仕置きタイム
「酷いよ……なんで今……?」
柚留の顔が艶っぽく赤らむ。眉根に皺を寄せ、泣きそうな顔であたしを見た。
相変わらず、ドキッとするくらいに可愛い表情。
「ほら、そんな顔してたらバレちゃうよ?」
「う……」
柚留は必死に口元を引き結ぶ。
「んーと、次の教室はここね」
詩織が声をあげた。三限めで使う教室は、あまり広くはなかった。高校の教室より少し広いくらいで、そこに縦長の机が八列ほど並んでいる。一列、八人分の椅子があった。
受講する子は結構いるのか、すでに席はまばらに埋まっていた。
ここじゃ、バレちゃうかな。止めてあげようか一瞬迷った刹那。
「ごめん、僕、ちょっと調子悪くて……。抜ける」
「え?」
あたしと詩織はびっくりして振り向いた。その時にはもう、柚留は踵を返して小走りで去っていったあとだった。
「あ、あたしも帰る!」
「はあ!?」
柚留を追って駆け出す。
「ちょっと、二人ともっ……」
詩織の声が後ろから聞こえたけど、無視してしまった。