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あたしに全部見せなさいっ!~大学編~
第6章 真実を探れっ!
柚留が昨日、谷内くんと遊ぶとあたしには言って、裏庭でこそこそ女の人たちと会っていたこと。それを問いつめると、顔を強張らせたこと。あの女性たちとの関係を説明してもらおうとしたら、言えないと言われたこと。
最後のが、一番ショックだったこと。
あたしは全てを詩織に説明した。
いつもは一方的に柚留の肩を持つ詩織が、今回は何も言わなかった。また怒りと悲しみが再燃して、少し早口になるあたしに協調して柚留の悪口を言うわけでもなく、思案するように腕を組む。
「……確かに、おかしいわね」
「やっぱりその女の人のどっちかのこと、好きなのかな、柚留。か……髪まで触らせてたんだよ?」
……そうだ。柚留の髪に触れていた方の女の容姿をあたしはよく覚えていない。その事実がショックですぐ目を背けてしまったから。
柚留のあのふわふわした猫っ毛に触れていいのは、あたしじゃないの?
「髪を……?」
詩織は顔をあげて反芻した。そして、小さく舌打ちして。
「……なら本当に、心が傾いちゃったのかもね、その女の人に」