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あたしに全部見せなさいっ!~大学編~
第6章 真実を探れっ!

 言われてみれば、そうだった気がする。
 柚留は昔から外見や性格がおっとり系の女の子のようだから、周りには女子が多かった。異性として、変に警戒や意識されることが少ないせいだと思う。
 お菓子をもらったり、ちゃん付けで呼ばれたり、女子達のトークにいつの間にか加えられていて同意を求められたり。
 そんな場面がよくあった。今だったら嫌だったかもしれないけれど、あの頃は柚留に対して仲のいい幼なじみ以外の感覚がなかったから、そんな柚留の態度を意識して見たことがなかった。
 それでも柚留はクラスの誰のことも、名前で呼んではいなかった。自分から女子たちの方に行くこともなかったし、話すときも、相手を不快にさせない程度にしっかりと距離を取っていた。あたし以外の女子と一緒に帰ることもなかったし。

「うおおおお……おお……」
「吠えんなっ。愛情表現は、自分に向けられた態度だけじゃないんだからね。ゆずちゃんはそうやって、ずっとまりねにアピッてたんじゃない?」

 その言葉に、きゅうんとなる。同時に、気付いてなかった鈍感さにも腹が立った。
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