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あたしに全部見せなさいっ!~大学編~
第6章 真実を探れっ!
「ーーで、あたしたち一体どうしたら……」
「……そもそもその女性たちの情報が少なすぎるのよね」
張り切って出発する詩織を追って駆け出したはいいものの、あたしはあの女の人たちのことを何も知らない。
見た目とこの大学の校舎裏にいたことから、多分先輩だとは思うけど。名前も、学年も、科も。これじゃ、まず探し出せない。
「ゆずちゃんに聞いてみる?」
「……やーだー」
口を尖らすあたしに、詩織はそうよねー、と頷く。
「図書館とか自習室なんかの公共施設をしらみっ潰しに当たるしかないか」
「な、なんて非効率的な……っ」
「誰のためだと思ってんのよー」
ぎろりと詩織に睨まれ、あたしは口にチャックをした。
そりゃ、あたしを思ってそこまでしてくれる詩織に感謝はしてるけど。大学内は広いし生徒は多いし、高校と違って自分の受講する科目の時しか来ないんだから、たったこれだけの情報で探し出すのはかなり困難だろう。
……ていうか普通に無理なんじゃ。
「とりあえず図書室へ行きましょう!」
息巻いて歩き出す詩織を追おうと視線を上げた時、奇跡は起きた。
「あああああ!」