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あたしに全部見せなさいっ!~大学編~
第7章 種明かし
柚留の顔がいっきに真っ赤になった。そのまま両腕で自分の胸元を隠しながらしゃがみこんで、がっくりとうなだれた。
「ううう……まりねちゃんに見られた。もう僕、お嫁に行けない……」
いや、あたしが嫁だから!
柚留が嫁いでどうする。
事態が把握できてないあたしは、とりあえず心の中だけでそう突っ込みを入れる。
詩織も同じく、状況を飲み込めてないようで、隣で立ちすくんでいた。
そこに響く明朗な声。
「あら! あなたが噂の森永くんの彼女さんなのねっ」
「…………へ?」
軽やかに走りよってきて、握手するように両手をがしっと握りこむ。……あたしじゃなくて詩織の。
「綺麗で可愛らしい子ね、さすが彼の彼女さん、お肌もツルツルで……」
「いえ、あたしじゃなくて、彼の彼女はこっち……」
あの詩織が、女の人のテンションに押されている。
「ん?」
興味の対象が、詩織からあたしへと映る。一瞬じーっと見つめられて。
「あらぁ、こちらも可愛いらしい。田舎のおてんば娘って感じで!」
え!? 何それバカにされてる!?