この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
TORTURE −対女性拷問者−
第7章 三人目の"彼"
「お前からは後でたっぷり聞いてやる。だがまずは弟だ」
残っている方の腕を掴む
「長の娘に近付いたのは何故だ」
「別に。向こうから声を掛けてきたんだ」
ギリッ
「いっ……わかったわかった。知られたとこでなんてことない。
邦のトップになって、姉さんのしたいことさせてあげたかったからだよ」
バキッ
再び先程の音が響いた
「ぎゃあぁあ!
なっ…なんだよ! 俺が嘘をついてるって?」
「いや? だが姫はその為の駒か? 姉の快楽殺人の為の?」
透を見下ろす男の目は、“麗夜”のものではない
「あ、あんたもしかして彼女の想い人?」
“!?
アイツが……俺を?”
それを聞いた瞬間、更に強張るトーチャーの顔
いや、怒りに満ちたその男は“トーチャー”ですらなかった
「あんたもあの女が好きなの?」
ガッ
バキッ
ドッ
「やっ…やめてぇぇぇ!」
どんな叫びも、今の彼には聞こえない
感情に任せて拳を振るう、只の男には−−−
“俺は何を苛立っている……"
ただ、目の前の男が憎い
“アイツに対するこの気持ちは……愛か?”
その愛しさは、どういうものなのか