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TORTURE −対女性拷問者−
第7章 三人目の"彼"
男と女のものか
それとも−−−
“あるいは、償いか?”
血で染まっていく男を前に、その拳は止まらない
「や、もう……」
男の姉の声が聞こえてきたときには、もう瀕死の状態だった
「……ああ、悪かったな。忘れていた」
ようやく落ち着きを取り戻した麗夜は、姉の方に向き直る
「次はお前だ。
安心しろ。女に対する拷問の術は心得ている」
だがもう手遅れだった
「と、透……とおる…ぅ……」
叶の精神の方が、限界にきていた
「……」
その姿を見て、彼は溜め息をつく
「お前にはもっと効果的な方法がありそうだな……」
「ぅ……」
もうほとんど動けなくなった男を、無情にも首を掴んで持ち上げた
「透!」
「さあ教えろ。"代理人"の全てを」
「あ……ぁ」
「早くしないとコイツは死んでしまうぞ?」
尋問としてなのか先程の感情か
彼がとどめを刺そうと力を籠めてゆく———
「何をしている!」
その時、長が現れて彼を無理やり引き離した
「尋問対象を殺しては意味がないだろう!」
「ああ……いつもながらいいタイミングだな」
例の如く、彼はなんとも思っていないようだ