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TORTURE −対女性拷問者−
第8章 番外編 拷問者の受難
「ではやるな?」
「ったりめーだ!」
「ちょっと待て、どっちが行くんだ?」
そしてまた顔を突き合わせて話し合う
麗夜はうんざりして溜め息をついた
そして迎えた、文化祭一日目
招待状の返事が来なかったため、綺梨にはいつどころか来るか否かさえわからない
更に、予期しなかった大問題が−−−
「と、父様!? 来られないんじゃなかったの!?」
「娘が頑張っているというのに、来ないわけにはいかんだろう」
親バカなんだから!
“麗夜と会っちゃったらどうしよう”
実際に長がいられたのは一時間ほどだったが、その間気が気ではなかった
「それじゃ、帰るからな」
「ええ、父様もお仕事頑張って」
ほっとして思わず顔が緩む
「ああ、そうだ」
「ひゃっ、はい!?」
そのタイミングで振り向かれ、綺梨は変な声を出してしまった
「明日、由貴君が来てくれるそうだ」
「由貴兄様が!?」
喜ぶかと思っていた娘の意外な反応に長は首を傾げる
「なんだ、嫌なのか?」
「い、いいえ!」
慌てて笑顔を浮かべる
もちろん彼が来てくれるのは嬉しい
それに、父がそれを許したということは、いつかの暗殺の件、彼は関わりなかったということだ