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TORTURE −対女性拷問者−
第1章 生殺し
綺梨は目の前の光景を見るまいと目を固く閉じた
だが妖艶な声は、卑猥な音は、否が応にも耳に入ってくる
「ハァ…ハァ……」
「もう限界だろう。
ここまでして何を隠す必要がある?」
女の太股を撫でると、其処を流れる液体がねっとりと男の指に絡み付く
男のサラサラとした長髪が女の身体を掠めれば、
「あんっ」
それだけで高い声を出す女
「これは悪かった。こんなことで逝かれては此方も困る。少し離れているとしよう」
そう言って男が手を放した時、
「い、言うわ!」
遂に女が叫んだ
「言うからお願い……」
「クッ……いいだろう」
男は満足気に笑うと、女の顎を持ち上げた
「それで? お前の依頼人は?」
「由貴様だよ。綺梨……様の従兄弟の」
“由貴兄様が!?”
「……動機は」
「直接聞いたわけじゃないけど、邦の継承権に決まっている。彼は父親に次ぐ第三継承者だから」
“嘘……!”
衝撃の事実に綺梨は思わず目を開けて女の方を見た
その瞬間−−−
バンッ
男が壁を叩き、女も綺梨もびくりとする
幸いこちらには気付いていないようだが。