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TORTURE −対女性拷問者−
第1章 生殺し
「ほう……しかしただの刺客にしてはよく知っているな」
「私は……伯爵の愛人なんだ」
その言葉に男は笑いだした
「なるほどなるほど、道理で感じやすいわけだ。
始めから身売りの淫乱女だったということか」
くっくっと嗤う男の声を聞きながら、綺梨は
“やっぱり”
と思っていた
自分の叔父が大企業家に融資していたなどとは知らなかったが、綺梨に酒を飲ませたあの家庭教師は柏木家の人間だ
“どうして私ばっかり……いつもいつも……”
悔しくて涙を流しかけた綺梨を、男が現実に引き戻す
「嘘をついている様子もないし、後は調べれば分かるだろう。
約束だ、受け取れ」
“いやっ、もう用は済んだんでしょ! さっさと出てってよ!”
「最高の快楽をな」
「ああぁぁぁあ!」
耳を塞ぎたくなるような嬌声−−−
“いやぁぁぁ!”
綺梨も心の中で悲鳴を上げていた
バンッ
女の叫びがまだ終わらないうちに、勢いよく扉が開けられる
「トーチャー……貴様!」
“父様!”
「遅かったな。今終わったところだ」
“トーチャー”と呼ばれた男は怒る長にも臆さず報告をした