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TORTURE −対女性拷問者−
第11章 裁き



全てを見透かしたようなその嗤いに、女の体が震え出す



「神だの正義だのと飾り立ててないで、自分の罪を認めろよ。

俺は罪を犯すことを責めはしない。認めさせるだけだ。

それとも、俺が認めさせてやろうか?」

「黙りなさい!」



シスターはかなり取り乱していた

今まで冷静だった顔は崩れ、怒りに満ちている



「それでは自分は正しいとでも言うのですか!」

「ハァ……そうじゃあない。ただお前たちと違って、自分が悪人だと受け容れているだけさ。

悪いことだろうが何だろうが、それが俺の役目だ。赦しなどいらない」



女たちは戸惑った

では我々は何を裁けば良いのか

自分たちのやろうとしていることは、ただの無意味な殺人なのか?



「どうした?」



そこに、男が更に畳み掛ける



「さっさと殺せ。どうせ俺は生まれ堕ちた時から地獄行きが決まっている。その上姦淫も人殺しもしているのだから……」

「もうやめて!」



綺梨は泣いていた



“それ以上言わないで……”



ずっと、感じていた

彼は自分がこの世に在ることの方がおかしいと思っている

“存在しない”と言われ続け、“存在してはいけない”と思い続けている



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