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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
父は溜め息をついた
“もう、子供ではないんだな”
今娘は自分の手を離れ、一人で立とうとしている
「いいだろう……何でも聞きなさい」
とはいえ、何から聞いていいのか−−−
「父様は……私と彼…トーチャーが会ってること知ってたの?」
「お前がアイツに仕事を依頼したと言ったときに初めて知ったよ。だがそれからも会っていたとは……何故言い付けを破った?」
“知らなかった……じゃああの日彼が言ったことは、嘘”
“姫”という立場を利用したというのは。
だって、本当に彼自身が利用していたなら、わざわざ父様のことを言う必要はない
「麗夜は私を庇ってくれたんだわ」
綺梨は父親の質問に答える代わりに、顔を綻ばせた
「綺梨! あんな奴のことを信じるな!」
「きっとそうよ……」
いや、まだ確信はない
でもそうであってほしい
「父様」
「……なんだね」
自分でなんでも聞けと言った割に、長は怒って見えた
「彼はなんなの? 父様とどういう関係なの?」
ここより先、麗夜を信じるには彼の過去を知るしかない
彼の身に起こったこと
何が彼をあんな風にしてしまったのか