この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
民の不安を増幅させないように?
また事件が起こって、冤罪だった、捏造だったと言われる方が問題なのでは?
‘それはお前が気にすることではない’
彼は拳を握り締めた
“いつもこうだ。縛るだけ縛って、少しでも勝手なことをしようとすれば強く咎める。
私に自分の意志は認められないのか”
階段を下り切り、一つの部屋の前に立つ
そこはかつて咎人を収容しておく場所だった
“未だに使っていたとは……”
ドアノブに手を掛け、扉を開こうとした
その時−−−
「若様!」
向こうから、一人の治安部隊員が駆けてきた
「もう始まっております。こちらです」
「む、そうか」
その男に連れられ、実際に拷問を行う部屋へと向かう
そして改めて息を深く吸い、扉を開ける−−−
“……!”
彼の頭から、今までの全ての理性が、良心が消え去った
「認めろ! お前は殺人鬼だ!」
バシィ…ン!
彼は無心だった
「はいと一言、そう言えば良いのだ!」
ビシィ!
目の前の女の服は所々破れ、血が滲んでいる部分もある
彼女は与えられる痛みに眉をひそめ、苦し気に喘いでいた