この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
************
そしてその日は、突然やってきた
「あんた大変だよ!」
畑仕事をしていた彼女のもとに、お婆さんが慌てて走ってきた
「今市場に行ったらね、治安部の人があんたの聞き込みしてたんだよ! この村にいるのがばれてるよ!」
女は震え上がった
治安部が、あの男が私を追っている
捕まればまたあの凌辱の日々−−−
「早くあの子と逃げなさい!」
お婆さんがそう言い終わる前に、既に彼女は駆け出していた
「あ、あんた!?」
息子のいる家とは反対の方向に−−−
“早く……早く逃げなくちゃ! あの子を連れて行ったら捕まってしまう……あの子……”
村のはずれ、大きな川にかかる吊橋の所まで来て、ふと足が止まる
“あの子はどうなるの……?”
憎い、あの男の子供は。
愛しい、私の子供は。
“戻らないと……!”
そう思いもと来た道に体を向ける−−−
「やっと見つけたぞ」
女の足は、それ以上進めなかった
目の前には、忘れたくても忘れられない男が−−−
自分を捕えようと、部下と共に迫ってくる