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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
「こ、来ないで……」
震えながら後退るが、後ろは崖だ
「抵抗すれば撃つ!」
部下の一人が女に銃口を向け、声を荒げた
「落ち着け」
男は静かにそれを諫めると、女に向かって大きく手を広げる
「何も傷つけたいわけじゃない。一緒に来てくれれば良いんだ」
「もう傷ついてるわ!」
女は哀しみと怒り、そして憎しみを込めて叫んだ
その言葉に、彼の顔が強ばる
「行くくらいなら、死んだ方がましよ!」
「この……っ」
「やめろ撃つな!」
男たちが騒然となった
次の、瞬間−−−
バシャーンッ!
女が消えた
川へと身を投げたのだ
「かっ、確認しろ!」
慌てて下を覗き込むも、姿は見えない
しかし、途中の突き出した岩肌に大量の血が飛び散っていた
「これは……無理だな」
彼は目を閉じた
「……どうなさいますか」
「子供だけでも連れて帰ろう……」
治安部は幼子を探すべく道を引き返してゆく
そして、二人を匿っていた老女の家に行き着いた
「ここに小さな子供がいるだろう。出せ」
「お、おりません、ここはあたし一人で……」