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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
ゴゴゴ…
突然壁が消え、その向こうに真っ暗な空間が現れた
「まぁ……」
驚く私に、彼が中に入るよう合図する
そこには狭く長い階段があった
「まだ私が成人したばかりの頃……」
そこを下りながら、長は語り始めた
治安部の仕事である女性を拷問したこと
欲望に我を忘れ、男の子が生まれたこと
その母子は崖から身を投げて死んでしまったこと−−−
「だが、それは違う」
最下層まで来て、長は振り向いた
背後には幾つもの重々しい扉
「ここはかつて咎人を拷問していた所だ。その女も、この中で……」
過去の罪を口にしたくないのか、彼は少し口籠もる
「そしてここがその者たちを収容していた部屋だ」
一つの部屋の前で立ち止まり、扉を叩いた
「奴はこの中にいる」
ギイィ
扉がゆっくりと軋みながら開いてゆく−−−
「あれ、珍しいね」
そこにはまだ小さな男の子が嗤いながら此方を見ていた−−−
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「長! 真梨子様まで!
どうかされたのですか?」
治安部の制服を着た男が近付いてきて長から説明を受ける