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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
私は座って玩具を弄っているその少年から目が離せなかった
何故なら彼の手にあるのは年相応の子供の玩具ではなく−−−
「珍しいね。あんたが此処に来るなんて」
大人の、性の玩具−−−
ジャラッ
彼は犬のように鉄の首輪に繋がれていた
「しかも人を連れてさ」
その子は茫然とする私の方に視線を移す
「もしかして、女の人? もう実践練習?」
クスクスと笑う彼に、隊員が声を荒げた
「黙れ! この方は長の奥様だぞっ!」
「奥様……ああ、人妻ね」
彼はますます笑いを大きくする
「こいつ……っ」
「いい! とにかくそこにあるモノを片付けてくれ。真梨子が嫌がる」
自分の名前を呼ばれはっと我に返る
「あなた……こんな子供に何をさせるつもりなの?」
首輪を引かれ、壁に手枷で拘束される子供
「アイツには……拷問者になってもらう」
目を逸らす長を見て、私は彼の内心をなんとなく理解した
憎しみと後悔
そして、僅かに罪悪感も混じっている
「お願いがあるんですけれど……」
彼はずっと憎しみと共に生きてきた
この子への憎しみがなくなれば、それは自分に向いてしまう
“もし憎しみが消せないのなら、せめて”