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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
「この子を時々は外に出してあげて。それから、私も好きなときに彼に会わせて下さい」
長は驚いて目を見開いた
“せめてこの子に憎しみを向けるその罪悪感を慰めてあげたい。
そして憎まれるこの子の痛みも”
「しかしコイツは……」
「分かってるわ。長の隠し子なんて大変なこと。
そうね、お城の裏で遊ぶわ」
こうして、裏庭へと続く秘密の小道が作られ、私はその日から毎日のように彼と会うようになった
最初はぎこちなかったけれど。
「初めまして、私は真梨子よ」
「知ってる」
対応に困ったのか、顔をぷいと背ける
“ふふ、可愛い”
「え、と。あなたの名前は?」
「トーチャー?」
何故か疑問系で返す彼
「あ……そっか……」
“それが名前だと思ってるのね”
「でも‘トーチャーになるんだ’って言われてるんだよね。“なる”ってどういうことかなぁ」
不思議そうな顔を向けられて、私はとりあえず微笑むしか出来なかった
「そうね。いつか……名前を貰えるといいわね」
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彼の髪は長い
どうして伸ばしてるのと尋ねたことがあった