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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
「別に伸ばしてるわけじゃない。勝手に伸びてくるんだ」
その答えに、私は思わず吹き出した
「普通はね、長くなったらハサミで切るものなのよ」
そしてまた不思議そうな顔をされる
「待ってて、今持ってくるから」
切った後の彼の驚いた表情は絶対忘れられない
「……頭が軽くなった」
「でしょ?」
それから、色々な遊びをした
鬼ごっことかかくれんぼとか、子供に相応しい遊びを。
でも、ある日−−−
「トーチャー!?」
庭の隅に突然座り込み荒い息を吐く彼に慌てる
「頭…痛い……気持ち悪い……」
大量の汗をかき、苦し気に喘ぐのを見て
“熱中症だ”
と思った
急いで屋内に運び、濡らしたタオルを持ってくるよう指示を出す
「外に出たことがないから日の光に免疫がなかったのね」
彼を寝かせながら、思い至らなかったことに申し訳なさを感じた
「どうして僕ばっかりこんな……」
痛みなのか悲しみなのか、涙を流しながらトーチャーは呟く
「貴方だけじゃないわ。熱中症って言ってね、誰にでも起こることなのよ」