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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
あはは、と笑ってみせると、手招きをしてトーチャーを呼び寄せた
「いい機会だから、今日は皆でお月見しようかなって」
「皆って、アイツも来るの?」
「ええ」
そのことに何の反応も示さない彼の髪に触れ、真梨子は呟く
「伸びたねぇ……また切って上げようか」
こくりと頷いたトーチャーに
「待ってて」
と言うとハサミを取りに部屋を出ていく
「……」
一人になったトーチャーは辺りをぐるりと見渡し、テーブルの傍に置かれた揺りかごに目を留めた
「赤ん坊……?」
そっと覗き込むと、大きな瞳が不思議そうに見つめ返してくる
トーチャーは無意識に微笑み、綺梨に手を伸ばした
「触らないで!」
叫ぶような声に驚き慌てて手を引っ込める
「あ……」
真梨子は思わず怒鳴ってしまった自分に驚愕した
ハサミを取って戻って来たら、彼が娘に近付いていた
ただそれだけなのに。
「ごめんなさい……」
まるで彼が悪いことをしようとしたかのように−−−
「座って」
トーチャーが言われた通り席につくと、真梨子はおもむろにその髪を切り出した