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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
「綺梨っていうんだけどね、知らない人に触られると泣きだしちゃうのよ」
「ふぅん……」
言い訳をする自分が恥ずかしくて、真梨子の手が僅かに震える
トーチャーは何も言わなかったが、微妙に引っ掛かっているようだった
二人の間に不自然な空気が流れる
庭には、彼の髪を切る音だけ−−−
「終わったわよ」
コトン、とハサミをテーブルに置くと、彼は首を振って頭に手をやった
「……軽くなった」
いつもと同じ感想
それでも彼の表情から、小さな喜びが感じられる
それに安心したのか、真梨子は綺梨の方へ近づいた
「抱いてみる?」
「え、でも……」
トーチャーは戸惑った顔で自分の手を見つめた
まるでそれが穢れているかのように。
「大丈夫、私が……」
ガササッ
その時、また不審な音がして草むらが動いた
「何……?」
真梨子はそこをじっと見つめ、綺梨を守るように前に出た
パキッ
枝を踏み鳴らしながら、一人の男が暗がりから歩み出る
「俺の見張りだ」
その男は昨日トーチャーを悪魔呼ばわりした奴だった
「このガキ……舐めやがって!」