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TORTURE −対女性拷問者−
第12章 隠された真実
昨日以上に気が立っている
何をしでかすか分からない
「な、なんであんなに怒ってるの?」
「うーん、多分俺が勝手に出てきたからじゃないかなぁ」
悠長に答えるトーチャーだが、それは大変なことではないのか
「反省してんのかてめぇ!」
「だって真梨子に呼ばれたんだ」
「何かあったら俺の首が飛ぶんだ! てめぇゴトキのせいで!」
また彼を見下すような発言をする
「土下座でもしやがれ!」
よほど頭にきているのだろう、発する言葉に脈絡がない
そんな男をじっと見つめ、トーチャーはフッと嗤った
あの笑み、あの冷たい瞳で―――
「して気が済むなら」
男の目が見開き、体は大きく震えた
この怒りをぶつけるものはないかと目を走らせる
と、その血走った眼にテーブルに置かれたハサミが映った
「この……っ」
「やめてーーー!」
見張りの視線を一瞬早く捉えた真梨子が、トーチャーの前に飛び出す
−−−
「ひっ……」
見張りがへなへなとその場に崩れ落ちる
同時に、真梨子の体もゆっくりとトーチャーの方へ倒れ込んだ
「真梨子!」
紅い染みがじわじわと胸の辺りに広がってゆく