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TORTURE −対女性拷問者−
第13章 最高の快楽
おずおずと差し出された鍵を受け取って綺梨は微笑んだ
「ごめんなさい、こんな大火事になると思わなかったのよ。
早く逃げてね!」
笑って走ってゆく彼女の姿に、二人はただ立ち尽くしていた−−−
「麗夜! 麗夜どこ!?」
地下はまだ冷たく、時折天井の隙間から火の粉が落ちてくる程度
だが時間はあまりない
綺梨は片っ端から扉を開けていった
「あぁ、いた!」
そこには笑いながら此方を見る彼の姿が−−−
「相変わらず無茶な奴だな、お前は」
傍に駆け寄り、その枷を外してゆく
「何故来た」
麗夜は静かに言った
「貴方を助けたかったから」
「俺などの為に危険を犯す必要はない」
自由になった片腕で綺梨の手を押さえる
「もういい。早く逃げろ」
その目は地下にまで迫る火を捉えていた
「前に言ったはずだ。俺が会うのは咎人だけだと」
「知ってるわ」
だから此処へ来たのだもの
「母様が咎人だったとは思わないけど」
「お前……いつそれを……」
驚いて麗夜の腕が緩んだ隙に作業を再開する