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TORTURE −対女性拷問者−
第2章 蠱惑の華
トーチャーは顎に手を当てて少し考える
「それなら少しは教えてやろう。
ただし」
パッと顔を輝かせた綺梨に鋭い目を向けた
「深入りはするな」
「……」
僅かな沈黙の後彼女が同意を示したのを見て男は話し出す
「俺は確かに治安部隊所属の……ということになってはいるが、実際俺の事を知っているのは長とその側近、俺の見張りを含めたごく数人だ」
「見張りって?」
「ノーコメントだ」
“黙秘早いわね”
だが同意した以上そのことに関しては突っ込めない
「え、と……それで、貴方は何をしているの?」
「拷問だ。女専門のな」
「ゴウモン……」
“拷問!?”
「この邦は私の祖父の代から完全な法治国家になったはずよ!
拷問は犯罪だわ!」
「ふん……完全な法治国家なんて存在しないんだよ。
とはいえ世間体は悪い。だから秘密なんだ」
「そんな……」
父様がそんなことをしていたなんてーーー
「聞きたいことはそれだけか?」
それならと立ち去ろうとする彼に綺梨は何故か慌てて次の質問をぶつけた
「な、名前は?」
すると、男は不思議そうに振り向く