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TORTURE −対女性拷問者−
第3章 聖処女
「消されちゃうぞ〜」
「やだぁ、やめてよっ」
「……で、その神茂さんが事件とどう関係してるの?」
綺梨は逸れかけた話を戻す
「死んだ人全員、直前に神茂さんと関わってるんだよ。
だから彼女の機嫌を損ねたとか、神茂家の呪いだとか言われてる」
“それって大事件じゃない!”
そんな大変なことをこんな軽い口調で話す友人たちに綺梨は衝撃を覚えた
「あっ、でも次期邦長さまの敵じゃないから、大丈夫だよ〜」
「またそういうこと言うー」
とりあえずはその雰囲気に合わせつつ、彼女の胸には一抹の不安が広がっていた−−−
学校が終わり、いつものように友人たちと校門へ向かう
綺梨には迎えが来ているので、楽しい談笑の時間はそこまでだ
「いいなー、毎日車で。私もう歩くの疲れたよー」
ぼやく友人に対して、
「別にいいことじゃないよ。私はみんなと帰ったり、寄り道とかしたいし」
これは綺梨の心からの願いだった
とはいえ、そこまでの我が儘は許されない
邦の後継者たる自分には−−−
「じゃあ、また明日ね」