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TORTURE −対女性拷問者−
第3章 聖処女
友人に別れを告げ、綺梨は車に乗り込む
「最近はあまり楽しくないのですか? 昔はあんなに笑っていらしたのに」
運転手に指摘され、綺梨は首を横に振った
「楽しいし、ありがたいとも思ってるわ。ただ……考え方があまりにも違うものだから」
「それは……仕方のないことでございますよ」
その言葉に、綺梨は黙ってしまった
どんなに普通の人間になろうとしても、“お姫様”以外の何者にもなれないのだろうか−−−
“理解…したいのに……”
車は閑静な住宅街を進んでゆく−−−
貴族のそれとは全く違う景色を目に焼き付けようと、綺梨は窓の外をじっと見つめていた
「……!
止めて!」
「は!?」
「早く止めて!」
焦る綺梨の命令に運転手は慌ててブレーキをかける
「ここで待ってて!」
綺梨はそう叫ぶと、車を飛び出て走りだした
「姫様!?」
流れる光景の中に彼女が見たもの
それは−−−
「ちょっと貴方たち! 何してるの!?」
公園のトイレに女の子を連れ込む男たちだった
「ぅ……」
勢いで飛び込んでしまったものの、綺梨は目の前の惨状に口を押さえた