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TORTURE −対女性拷問者−
第3章 聖処女
綺梨が焦り始めたとき、トーチャーがおもむろに口を開いた
「ではまず最初の質問だ。
今日の昼は何を食べた?」
"!!!???"
「はぁぁ? 何その下らない質問。認知症テストか何か……」
「正直に答えろ。時間がないから簡潔にな」
「……食堂のパスタ」
亜美は意味不明という顔をしていたが、トーチャーはいたって真面目だった
「どうだ」
「……あってるわ」
今日一日亜美を見張れと言われていた綺梨は、その問いかけに即座に答える
「何この茶番〜」
「次の質問だ」
トーチャーは構わず続けた
「お前、俺を最初に見た瞬間、"綺麗だな"とか思っただろう」
「は!?」
「は!?」
あまりの質問に、綺梨も思わず声を上げてしまう
「ふざけてんの!?」
亜美が叫び、綺梨もほぼ同時に同じようなことを思う
「あああんたみたいなオッサン、そんな風におもおもも思うわけないじゃん!」
「そうか。まあどうでもいい。聞いてみただけだ」
「はぁぁ!?」
自分の精一杯の答えをスルーされて亜美はもう苛立ちマックスだった
"はぁ……"
この男の考えは本当に読めない
綺梨もこの時ばかりは亜美に同情した
「さて、それでは始めよう。
カミシゲアミ……? まあ名前なんぞどうでもいい。
俺の言うことに正直に答えろ。お前は先日自殺した少女を初め五人の女の死に関わった疑いがある。認めるか?」
「それはさっき認めたと思うけど〜?」
「そうか」
綺梨は二人の様子をハラハラと見守る
今のところ質問を重ねても新たな情報は得られず、亜美が焦る様子もない
"まさか本当に、捕まえることは不可能なの?"
だが綺梨の考えは、ある意味甘かった
「お前はさっき証拠がないと言ったが、それは事実か?」
「うん」
「全てに関しても?」
「あると思うなら見つけてみれば?」
亜美のこの発言に、トーチャーの表情が変わった
ガタタッ
ものすごい力で、亜美を机に押さえつける
顔に、凍りつくような微笑を称えて−−−
「では、お望み通りにしてやろう」
冷たい声でそう言うと、亜美の衣服を剥いでゆく
その行為に、綺梨の体も震え出していた