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TORTURE −対女性拷問者−
第3章 聖処女
トーチャーはどこからともなく液体の入った小瓶を取り出した
それはあの密入国の女に使おうとしたのと同じものだった
蓋を外し、無理やり女の口に流し込む
「むぐっ……んっ……」
「飲んだな。少し待っていろ。お前に味わったことのないような痛みを与えてやる」
綺梨は我慢出来ずにトーチャーの腕を掴んだ
「……邪魔をするなと言ったはずだが」
「どうして彼女の言うことが嘘だって分かるの。
どんなに今が監視社会と言ったって、断言は出来ないはずよ」
「目を見れば分かる。
人は嘘をつくときと真実を思い出そうとするとき、左右違う方向に目が動く。
最初の質問はあの女がどういう動きのタイプか見るためのものだ」
トーチャーは淡々と説明をする
「それだけ!? 最初の時みたいに推理してるんじゃないの?」
「これも充分信頼しうる方法だ。
それに、あの夜は特別情報が多かった。今回は違うだろう。そもそも情報が集まっているなら俺に仕事は回ってこない。
文句があるならお前が情報を集めて来い」
彼の言うことは尤もだ
咎人から証拠となるものを聞き出し、真実を曝く
それこそが拷問者の役目なのだから。
「でも……嘘を見抜く方法があるなら、何も痛め付けなくたっていいじゃない! 一つずつ聞いていけば……」