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TORTURE −対女性拷問者−
第1章 生殺し
わぁ、っと拍手が起こり、綺梨は体を堅くする
「さぁ」
背中を押され、ゆっくりと明かりの中へ進み出た
「まぁ、立派に成長なさって」
「先日より更にお綺麗になられたんじゃない?」
「さすが、もう一人前の女性だ」
綺梨は階段の途中で立ち止まり、震える声で挨拶を始めた
「み、皆様……今日はわたくしの成人パーティーにお運び頂いて……ありがとうございます……
短い間ではありますが……どうぞお楽しみ下さい」
全て言い終えて綺梨がお辞儀をすると、音楽が始まった
「姫様、どこへ行かれるんです?」
「う……」
階段を下り切り、そのまま人ごみの中に消えようとした綺梨の前に背の高い男性が立ちはだかる
「今宵はわたくしと踊るお約束ですよ」
その男は家庭教師の一人で、ダンスの先生であった
「パーティーの主役が踊らないとあっては……」
「分かってるわよ! 一曲だけだからね!」
「恐れ入ります」
そして二人は優雅に踊り出す
嫌がる割に、その足さばきは見事なものだ
“もう疲れた〜”
内心は文句たらたらだが。
数分間の拷問の後、やっと解放される