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TORTURE −対女性拷問者−
第1章 生殺し
「大変素晴らしいダンスでしたよ。これで姫様も一人前のレディ。
あ、そこの君」
先生はたまたま通りかかった召使を呼び止めた
「そのシャンパン、戴くよ」
そして彼が持っていたシャンパンのグラスを二つ受け取ると、一方を綺梨に渡す
「わたくしからもお祝い申し上げます。
姫様の記念すべきこの日に」
「ありがとう」
乾杯をし、一口飲んで綺梨は驚いた
「美味しい! 甘くて、それに強くなくて飲みやすいのね!」
「今宵は全て主役の貴女に合わせて準備されているようですから……では、わたくしはこれで。
どうぞ姫様もパーティーをお楽しみ下さい」
先生が一礼していなくなると、すかさず別の男性が近付いてくる
「姫、わたくしは……」
「ごめんなさい、私疲れちゃって。
少し休むわ」
「あ、あの……」
こんな感じでダンスの誘いをかわしながら、三十分後には壁の花と化していた
“さっきのお酒……飲みやすかったけど、なんだか頭痛くなってきちゃった……”
綺梨はふらふらと部屋に戻ろうと歩きだした
「姫様、どちらへ?」
「頭が痛いの。部屋に戻るわ」
「なりません! 長に今宵だけは最後までいるようにと……」
「本当に痛いのよ!」