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TORTURE −対女性拷問者−
第4章 芥子の実
綺梨の家でもあるその城の広いホールに、三十人ほどの隊員が集められていた
「知っている者もいるとは思うが、最近“女性の貞節を守る会”という団体が活動的になってきている。と同時に、一般市民、貴族関わらず残虐な殺人を犯す者がいるらしい。
“神の代理人”と名乗るその者たちは、“女性を穢した者に天罰を、穢された婦女に救いを”というスローガンのもと、強姦した男性、更にはその被害女性まで殺して回っているらしい。これは警察情報だ。
この“代理人”が先ほど言った貴族団体と関係している線が浮上したため、警察からの支援要請がきたわけだ」
治安部隊−−−
それは長直属の精鋭部隊であり、別名“貴族の警察”と呼ばれていた
例えば一般市民が万引きやただの殺人などの犯罪を犯した分には普通の警察でも対応できるが、何か大きな事件が起こって更にそこに貴族が関わっているとなると、ほとんどが一般市民で構成された警察には貴族の居住区に立ち入る権利すらないのだ
そこで出動するのが治安部隊である
「君達には特に例の団体中心に捜査してもらう」
長は続けて言った
「最近裏町での強姦被害が増えているらしい。これ以上事件を起こさせるわけにはいかない。迅速に行動するように!」