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TORTURE −対女性拷問者−
第4章 芥子の実

綺梨はここまで来てもまだ少し躊躇う
「私……私ね……」
大きく息を吸い、一気に言った
「この前トーチャーに依頼したわ」
娘の告白に、長は言葉を失う
「私の学校でどんどん人が死んで……なのにそう仕掛けた張本人はのうのうと生きているなんて!
堪えられなくて……」
“そうか、この前いきなり自主してきたという神茂家の娘はアイツが……”
「お前、アレがどういう存在か分かっているのか」
綺梨は唇を噛み締めた
「ごめんなさい……」
「いや、そもそもアレは存在しないものだ。それを外部の人間が知ったら……」
「でも彼は絶対に言わないはずだって。
私が来たのは、彼があの事件に関係するところにはむしろ行かないと思ったからよ!」
「お前……あんな奴を信じるのか……いつからそんな……」
長はますます混乱し、頭を抱えた
「いや、今はそんなことはどうでも良い。
しかし……それなら奴はどこに向かったんだ?」
「分からない……ただ、もし本当に関係ないのだとしたら、相手はわざと彼を誘い出すように仕向けてるんじゃないかしら?」
その推理を聞いた瞬間、長は急いで再び地下通路を開いた

