この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
TORTURE −対女性拷問者−
第1章 生殺し
怒鳴る自分の声が頭に響いて余計に痛みが悪化する
「……っ」
綺梨の様子にようやく本気だと気付いた召使は、
「分かりました。長からは私が伝えておきます」
と道をあけた
“私お酒弱いのかしら……”
部屋に戻ってベッドに倒れこむと、綺梨はゆっくりと目を閉じた
「何? 綺梨が?」
娘の様子を伝えられた長は顎に手を当てて考え込む
「珍しいな……」
普段はうるさいくらい元気で、体調を崩したことなど数える程しかない綺梨
嫌な予感が心をよぎる
「長、どうされました」
「いや……」
“だが今日はパーティーで来賓も多い……大事には出来ないな……”
「すまないが、少しだけ席を外す。後を頼んだ」
「えっ、あ、はい」
会場を出て執務室に戻った長は、誰もつけていないか周りを見渡し−−−
ゴゴゴ…
隠し扉から地下へと消えていった−−−
会場の隅にも何やらこっそりと動く三人の男
「首尾は?」
「上々です。姫は今部屋に一人」
「よし。合図しろ」
「はっ」