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TORTURE −対女性拷問者−
第5章 許されざる拷問具
“何か……梯子みたいなものないかしら”
こんなところで窓を覗いていたら当然誰かに見つかるなんてことは考えていなかった
とにかく早く確かめなくては。
綺梨は中庭へと急ぐ
「ワンワン!」
「ケン、ごめんね! 後で遊んであげるから!」
片隅にある小屋に入ると、
「あった!」
昔庭師と遊んでいた時に見た気がしたのだ
梯子を持って階段まで引き返し、壁にかける
ガチャ
窓を開けると、少し肌寒いくらいの風が綺梨の頬を撫でた
“やっぱり”
案の定、そこは裏庭が見渡せる場所だった
“裏庭からは見えたから、絶対何処かにあると思ってたのよね”
ガサッ
暫くぼうっと眺めていると、視界の左端が揺れた
“あ……!”
暗がりから、ゆっくりと現れる男
“帰ってきたのね!”
だが、どこか様子がおかしい
少しふらついていて、時々額を拭いながら歩いている
“……?”
綺梨は首を傾げ、じっと目を凝らす−−−
“怪我してる!”
トーチャーの頭からは血が流れ、それを拭った袖は真っ赤に染まっていた