この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
TORTURE −対女性拷問者−
第1章 生殺し
一人が何処かへ姿を消すと、他の男二人は再び話し出した
「しかし、上手くいくでしょうか」
「いかなくては困る。もう時間がないのだ」
ひどく焦っている様子の男達
「姫が成人し、邦の継承権が正式に彼女のものになった。今まで以上に警戒が強くなるだろう。今しかない」
「はぁ、しかし大変な制度ですね。継承権を与えられたら幽閉同然とは。ただでさえお姫様なんて身分は窮屈だろうに」
「だから俺たちが解放して差し上げるのさ」
そう言って男はにやりと笑う
「そして俺たちの一族がこの邦を陰から治めるのだ」
キィィ…
「ん……?」
寝室の扉が開く音がした気がして綺梨は目を覚ました
“誰かいる……?”
起き上がろうとするも、体に全く力が入らない
“なんか変だわ……”
人を呼ぼうと頑張ってほんの少し顔を動かすと、
“えっ!?”
綺梨は息を呑んだ
少し開いた扉から、護衛や乳母が倒れているのが目に入ったのだ
“刺客か……!”
気付いたときにはもう遅い
何かがキラリと光ったかと思うと、綺梨の心臓めがけて一気に振り下ろされた