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TORTURE −対女性拷問者−
第5章 許されざる拷問具
思った通り、女は嬉しそうに答えた
「どこにどれだけ行っててもいいわ! 私、このままここで待ってるから!」
脱出の機会でも窺っているのではないかというほどの従順さ
「こうやって縛られたまま……こうやって…そう、今度は何されるのかしらって考えるの……」
もはやドMの域すら超えて、ただの変態だった
ガチャ
外に出るとまだ日は高く、その眩しさに男は目を細める
「フゥ……」
「まさかこんな早い時間に出てくるなんてね」
思ってもみなかった先客に、トーチャーは細めた目を見開いた
そこには、木陰に小さく座る綺梨の姿が。
「ずっとそこにいたのか」
「今日はまたパーティーがあって皆忙しいのよ」
答える綺梨の後ろから、
「ワン!」
ケンが顔を出した
「クックッ……また犬連れか。犬がいないと何も出来ないのか?」
トーチャーは笑うが、いつもなら怒るはずの綺梨は黙ったままだ
「傷……大丈夫?」
「ああ」
二人の間に沈黙が流れ、木々が異様なほど大きな音を立てて風に揺れた
「……二度と会わないと言ったな」